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Sketch

ーもしも愛がすばらしいなら

『彼女のためにぼくができること(原題:”Staying fat for Sarah Byrnes”』

 彼女のためにぼくができること (YA Step!)

 

題名に惹かれて、読み始めました。

分類で言うと、ヤング・アダルト向けの本ですが、とても楽しく読みました。

 

「ぼくが子宮という名の暗い部屋から出てくる一か月前に、父さんが家を出て行った。」
から始まる物語。

 

著者が作家活動以外に、児童およびファミリーセラピスト、児童養護活動を行っているとのこと。
読み終わってから納得しました。

 

※以下、ネタバレ&本文引用含む。

 

幼い頃、顔に火傷の傷を折った親友サラ・バーンズが突然話さなくなった。親友である彼女のために、ぼくに何ができるのか。何も反応しない親友に会いに病院へ行き、話しかける「ぼく」。

恩師となる水泳のコーチで、現代アメリカ思想のレムリー・コーチ。彼女の授業で話し合われる中絶、宗教、見てみぬふりをすること、この世はいいところか・・・数々のトピック。

次第に、けれど確実に、状況は大きく変化していく。


心に残った部分(※大きなネタバレ含みます)

 

ここは心のケアをするところ。ここで会った子のなかには、あたしよりずっと深い傷を負った子もいる。ただし、目には見えない傷だけど。~中略~あたしはグループセラピーに出席して、何もきこえてないふりをしてた。でもその子は、自分の話をしてる途中でいきなり叫んで走りだして、グループの円を横切ってあたしに抱きついて、こういった。『あきらめないで。あたしの心のなかも、あなたの顔や腕と同じだけど、あなたがあきらめたら、あたしもやっていけない。心の傷を背負った人たちは、支え合わなきゃいけないの』