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Sketch

ーもしも愛がすばらしいなら

小さな女の子の物語<2>

小さな物語/創作

小さな女の子の物語<2>

 

ある日、女の子は再び旅に出ました。今回は戻る家があるからこそ、出る旅でした。

道の途中、女の子は傷だらけのヒョウやライオン、クマやトラに気づきました。女の子はその傷を撫でながら、癒やしてあげました。女の子の体にもあった傷も、ヒョウとライオン、クマやトラがその優しい舌で、治してくれました。

旅を続けていると、女の子は昔住んでいた街にたどり着きました。懐かしい人や、女の子の親族、昔からの友人が、たくさんいる場所でした。もちろん、女の子の大きくて怖ろしいお父さんもいました。

女の子が街にたどりついたとき、街では年に一度のパーティーをしていました。女の子は、みんなが集まる場所へ行ってみました。みんな、懐かしい顔に喜んであいさつをしました。すると、女の子の大きなお父さんが、女の子を見つけました。そして、「女の子が来たせいでパーティーが台無しだ!」と、どなりはじめました。女の子を傷つけようと、大きなお父さんは、大きな木の棒を取り出しました。

女の子は、体は小さなままでしたが、以前よりずっと心が大きくなっていました。そして女の子は、大きな声で叫びました。「やめて!あなたに私を傷つける権利なんてない!!パーティーを台無しにしているのも、あなたの行動だ!!」と。あまりにも大きな声で叫んだので、そしてそれは初めてのことでしたので、女の子は、自分の声が出ているのか、それすらも分かりませんでした。

小さかった女の子の、大きな言葉を聞いて、怒り狂ったお父さんに、女の子は告げました。女の子は、もう自分自身の家に住むこと。大きなお父さんとは暮らさないことを。そしてその場を去りました。

その日はもう夜だったので、女の子は街の中にある小さな木の横に寄り添いながら、休みました。

次の日、目を覚ますと、女の子の体には、たくさんの言葉が書かれていました。

「ひとでなし」
「親を大事にしないなんて」
「ひどい子だ」
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100個ほどの言葉が女の子の体を通りすぎていきました。
女の子は傷つきましたが、101人目に女の子に近づいた、もっと小さな、そしてTシャツの下にうっすらと大きなアザが見える男の子が言いました。「ありがとう。私も頑張る」と。それはとてもとてもか細い、小さな声でしたが、女の子の耳にははっきりと聞こえました。その時、女の子はもう傷ついておらず、満足していました。そして、自分の大きな木のお家に帰り、いつまでも、幸せに暮しましたとさ。